
女警護官 捕囚
四
男はいきなり冴子の顔面に二本の指を突き立てて翳してみせる。
「どうだ。これを観ただけでもう身体の中心が疼いてくるだろう。」
「わ、私を犯すんじゃなかったの?」
男がしようとしていることに気づいて冴子は身構える。
「生憎だが俺は女には不自由してないんでね。それよりは性の責めには絶対屈しないと息巻いているような女をイカセて落胆させるのが趣味なんでね。ちょうどお前みたいな敏腕捜査官と呼ばれているような奴をな。」
冴子は過去に悪の組織に捕らえられて、散々性的な暴行を受け遂には気がおかしくなってしまった女性捜査官のことをすぐに思い出した。アジアの売春宿に売られていって、発見されて助け出された時にはすっかり廃人のようになっていたのだった。
「わ、わたしは・・・、絶対に屈したりはしないわ。」
「そうかな。何時までそんな強気の口が叩き続けられるか愉しみだぜ。」

男は人差し指の先ですぐに冴子の顔面から身体の中心をなぞるように首筋から乳房の真ん中、臍の上から下腹部へとじっくり降ろしていく。スカートの下は下着を降ろされてしまって陰唇が剥き出しにされている。その部分を確かめるかのように男は人差し指をくの字に曲げると、その関節の尖った部分を恥骨のすぐ傍まで近づいては離れ、更には割れ目の中心をわざと避けるように円を描きながら冴子の下腹部をスカートの上から蹂躙していた。
「も、もったいつけてないで、ひと思いにその指を突き刺したら? その為にショーツを下ろさせたんでしょ?」
「ふふふ。早くも欲しくて我慢が出来なくなってきたか。」
「ち、違うわよ。早く終わらせたいだけよっ。こんな事・・・。」
「お生憎様だったな。俺はちっとも早くは終わらせたくないんだ。お前がだんだん我慢出来なくなってくる様を見ているのが愉しいんでね。」
冴子はこんな焦らしが延々と続くのかと思うと、だんだん自制を保っていられるかが心配になってきた。
「あっ・・・。」
男の指先がとうとうスカートの裾から下にさがって生身の太腿に触れると思わず冴子は声を出してしまう。男は冴子がびくっと身体を反応させたのを見逃さなかったようだった。
「どうした? やっと生身の肌まで来てくれたって顔をしているぜ。もうあそこは待ちぼうけを喰わされて欲しくて堪らなくなっているんじゃないのか?」
「そ、そんなこと・・・。ある筈、ないわ。ああっ・・・。」
強がりの言葉を洩らした直後に、男の指が股間ぎりぎりまでの丈しかない短いスカートの裾を持ち上げるように内股に沿って身体の中心部分目掛けて辿り始めたのを感じて、冴子は再び声を洩らしてしまう。しかし男の指はあと一歩で陰唇に到達するかと思われたところで中心部分を避けるようにした足の付け根を腰骨に向けてなぞり上げ始める。それにつれて冴子のスカートも持ち上げられて今ではすっかり陰唇を露わにしてしまっているに違いなかった。
男の手が更に冴子のスカートを完全に捲り上げるように反対側の腰骨に向かって臍の下を滑ってゆき、もう片方の腰骨をゆっくり弄っていく。
「い、いやっ・・・。」
冴子は初めて抗いの言葉を発してしまう。その言葉を男は責め時と解したようだった。片手の愛撫から両手を使っての両側の腰骨への愛撫へと攻め入る。既に冴子のスカートは完全にたくし上げられて黒い茂みの股間を露わにしてしまっていた。腰骨の辺りを両手で弄られると、秘部をまさぐられていないのに、いやそれ以上に一番大事な部分を蹂躙されているかのような錯覚に陥ってしまうのだった。

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