良子
- 警察手帳を奪われた女巡査
第三章 騙された若妻
三
「じゃあ、囚人服が来るまで、そのまま待つように。」
一人の男がそういい、その部屋の重そうな鉄の扉を開ける。その時まで、もうひとりの男は恭子の様子をずっとビデオカメラで撮影していたことにやっと気づいた。そしてその男も、もう一人の男に続いて、鉄の扉から出ていった。ガチャリと音がして、その扉にも鍵が掛けられたのが分った。
牢に一人残されると、恭子は服を着ていない寒さにブルっと身体を震わせた。さっきから尿意が募ってきていた。尿瓶が置いてあるのが、牢に入れられた時から目に入っていた。
両手の自由が聞かないまま、それを跨いでするのは躊躇われた。しかし、尿意はどんどん募ってきていて、このままずっとは堪えられそうもない。
(男たちが戻ってきてしまう前にしてしまったほうが、・・・。)
そう思うと、おそるおそる尿瓶を跨ぐ。ゆっくり腰をおろしていって、股間を尿瓶の口に近づける。
恭子は悔しさに唇を噛む。が、楽になってしまいたいという気持ちがだんだん強くなる。
決心して、出してしまおうと思ったときに、扉がガチャリと音を立てた。
慌てて恭子は尿瓶の傍から飛びのいた。
年上のほうの男が入ってきて、机の前の椅子にどっかりと腰を下ろした。恭子のほうを横目で見ながら煙草を取り出し、ゆっくりと火をつける。
恭子はもじもじしながら、ベッドの脇に男に背を向けて堪えている。
が、一旦出そうと思ったからか、もう尿意は耐えがたいものになってしまっている。恭子は身体を震わせはじめた。
「あ、あのう。・ ・ ・ し、尿瓶を使いたいので、暫く、外へ出ててもらえませんか。」
おそるおそる恭子はそう切り出してみた。が、男の返事は非情だった。
「遠慮せずにしろよ。俺はここから出てく訳には行かないんでね。」
もう恭子は我慢できなかった。意を決して、尿瓶を跨ぐと股間を口にあてる。
ジョロジョロという音が、恭子には拡声器を通しているかのように響いて聞えた。その様子を四隅のビデオカメラが捉えていることなど、想像もしない恭子だった。
恥ずかしさに打ちひしがれている恭子を、何時の間にか見張りをしていた男が檻のすぐ傍まで来て見下ろしていた。
「出してほしいか。」
恭子ははっとして、顔を上げる。
「出してほしいか。このままじゃ、起訴は免れないし、何年か食らいこむのは間違いないな。今、ここを出て、旦那と相談して、いい弁護士でもつければ、何とかなるかもしれないな。」
「ほ、本当ですか。出してもらえるのですか。」
男がほくそ笑む。
「お前次第ってことだな。」
恭子の心にかすかに希望が湧いてくる。しかし、次ぎの男の言葉は恭子の想像もしていなかったことだった。
「これを咥えたくないか。」
そう言うと、男はズボンのチャックに手を伸ばし、すでに大きくなり始めている男の一物を苦労して取りだし、檻の間から恭子のほうに向けて突き出す。
「俺は別にどうしてほしいとは言わない。お前が咥えたいなら、別に拒まないってことだ。」
恭子は戸惑った。喉の奥でごくんと鳴ったような気がした。
「く、咥えたら、・ ・ ・ 口で奉仕したら出してもらえるのですか。」
男は黙って答えない。
恭子は考えた。(刑事のほうから、囚人に咥えろとは言えないのだろう。)
「わかりました。あなたのその物を咥えさせてください。」
恭子はゆっくり近づき、手錠を填められた両手を背中に回したまま男の前にひざまづいて、顔を男の股間に突き出した。
恭子は、そのモノを目の前にして躊躇った。微かに臭う。最後は目をつぶらなければいられなかった。それを見ないようにして、さらに唇を突き出す。男の先端が唇に触れた。熱い肉の塊だった。意を決して口を大きく開け、それを奥まで呑み込むように口に含んだ。
「ああっ、うぐっ、 ・ ・ ・ 」
夫にもしたことのない初めての経験だった。歯を立てないように咥えるのに、息が苦しいほど口を開けていなければならない。口の端からよだれが垂れてくる。それを拭うことも許されていない。手で男根を支えながらであれば、もっと楽だったかもしれなかった。が、奴隷のように、口だけで奉仕しなくてはならない。
恭子の口元から垂れたよだれが、男の前にひざまづく自分の太腿に落ちたのを感じた。
男はふうっと大きく荒い息をしている。が、一言も口を利かない。
次第に鼻で息をしながら、しゃぶり、しごくようにピストン運動するのに慣れて来た。男はかなりいい気持ちになっているのが、男根がどんどん硬く上を向いてくるので分る。
(誰か来るまでに、果てさせなければ。)
恭子は、頭の片隅でそんな心配をしていた。
舌を使うことを思いついた。一旦口から出すと、舌を使って男根のエラの下から嘗め上げる。
男の(ううっ)という声が思わず漏れる。(気持ちいいのだわ)そう感じると、更に嘗め上げてゆくピッチをあげる。
男が股間を更に突き出す。それに従って、舌を男根の根元まで這わせ、更にはその舌の袋を嘗め、そしてゆっくりそれを口に含む。
一通り口でしごいた後、再び男根を口に含み、首を振るようにして激しくピストン運動を繰り返す。男が次第に高まっていくのが分る。
「おおっ、・ ・ ・ 。」
男が声を挙げるのと、恭子の口の中に生暖かいものが溢れるのが同時だった。つうんときつい臭いが口の中に広がる。絞りとるようにして、男のものから口を離す。白く濁ったものがすぼめた唇から男のモノの先まで糸をひいている。
恭子は吐き出したいのを堪えた。まだ、口の中にいっぱいになっている。目で男を見上げる。
男も恭子がどうするのかをじっと見ている。
仕方なく、ごくっと音をたててそのモノを喉の奥に呑み込んだ。
口の中がべとべとしていた。口の端から一部がよだれのように垂れた。拭いたいがそれも出来ない。口元を汚したまま、恭子は男に憐れみを乞うようにじっと見上げていた。
やっと男は檻を離れ、机のところから鍵の束を取り上げた。辺りに誰も居ないことを伺うようにしてから、檻の入り口に向かい鍵を開ける。
恭子はそこにさっと歩み寄る。(男の気が変わらないうちにここを出なくては。)直感的にそう感じていた。男は檻の扉を開け、恭子の肩を掴んで引き摺りだすと、何時の間に用意してあったのか、傍に落ちていたおおきな麻の袋のようなものを掴んだ。
「暫くこの中でおとなしくしてな。」
そう言うと、その大きな袋を恭子の頭からすっぽり被せた。大きな袋で、恭子の全身をすっぽり包んでしまうことが出来た。恭子が脚を折って床に転がると、男は袋の口を紐でしっかり縛った。
それから、男は袋に包まれたままの恭子を肩に抱えた。恭子は後ろ手に手錠を掛けられたままで、袋の中で何も見えず、ただ男のするがままになっているしかなかった。とにかく、男を信じて出してもらえるのを待つしかなかった。
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