家宅捜索
夫を送り出した後、片づけ物を終えてやっと一息つこうかという頃、突然チャイムが鳴った。裕美はエプロンを外して玄関に出た。
「どなた様でしょうか。」
裕美は夫に注意されていたとおりに、ドアチェーンを掛けたままドアを薄く開けた。
「警察の者です。済みませんが、ちょっとお話を伺いたいのですが。」
男は二人で、手にテレビ映画で見るような黒い手帳を示している。
「は、はい。ただいま。」
裕美は慌ててチェーンを外し、ドアを開けた。
男たちはゆっくり入ってきた。家の中を見回している。
「今、お一人ですか。」
「ええ、主人は会社に出て居りますが。」
「捜査令状を持って居ります。お宅を家宅捜査させていただきます。」
男は何やらタイプされた仰々しそうな紙切れを内ポケットから取り出して、裕美の目の前にかざした。
裕美はびっくりしてどうしていいか分からなかった。
後で思えば、この時に冷静にその捜査令状をよく見ておけば良かったのかも知れない。
「奥さん。中を案内していただきます。」
刑事を名乗った男たちは、勝手にドアを閉め、鍵を掛けると上がり込んできた。
裕美はどうしていいのか分からず、とにかく奥のリビングに案内した。
「あの、何をお捜しになっているのでしょうか。思いあたるようなものは何もございませんが。」
「捜査上のことですので、それは明かせません。ご主人の仕事に関係しているとだけ、申し上げておきましょう。」
(主人の、・・・。)
裕美は途端に不安になった。
夫はとある商社に勤めている。夫が、自分の仕事のことを裕美に話すことは殆どない。
たまに聞いても、仕事のことは業務上の機密事項が多いからとあまり話したがらない。
リビングはキッチンと続きになっていて、その境目には柱が立っている。今は外してあるが、キッチンとリビングを4枚の戸で仕切ることが出来るようになっているのである。
「奥さん、こちらへお願いします。」
男のうちの年配そうなほうが、裕美をその柱のあるところへ呼び寄せた。
「は、はいっ。」
裕美をそばに呼び寄せておいて、男が尻のポケットから取り出したのは、何と冷たく光る手錠であった。
「一応、規則ですので、捜査の間、証拠隠滅防止の為に少しの間ですが不自由を我慢して頂きます。」
男は言葉は丁寧だが、有無を言わせない態度で裕美の手首を掴んだ。
ガチャリという重い響きと共に鉄の輪が裕美の手に掛けられた。
「あ、あの・・・」
裕美が何を言っていいか戸惑っているうちに、男は手錠を柱に回して裕美のもう片方の手首に填め、裕美を後ろ手に柱を背にして繋いだ。
「わたし、・・・こんなことをしなくても何もしません。」
「それは、分かってます。しかし、規則なのでご理解ください。」
男は冷たく言って、取り合わなかった。
男二人して、リビングの中をしばらくあれこれ見ていたが、やがて二人して廊下に出て奥の寝室のほうへ裕美を一人残して行ってしまった。
一人になってから、裕美はいろいろ不安になった。
髪の乱れを直したいと思ったが、それも出来なかった。
服装は乱れていないかも心配になった。今日は薄目のフリルのついたブラウスに、白いタイトなミニスカートを着けていた。出掛けるつもりがなかったのでストッキングも穿いていなかった。ブラウスの一番上のボタンが外れているので、胸元がかすかに見えそうになっている。気になったが、もはやどうしようもなかった。
裕美は、洗濯物置き場にショーツを置いてきたことを思い出した。さっき洗濯をした時に汚れが気になったので、別にして後で洗おうと思ってよけて置いたのを忘れていたのだった。せめて、洗濯篭の中に入れておけば良かったのにと思ったが後の祭りだった。
男たちは奥へ入ったまま、なかなか出て来ない。
寝室にはもしかしたら、もっと恥ずかしいものがあったかも知れないと思うと気が気でならなかった。
男のひとりが、寝室から出てきた。
裕美の胸元をじっと見ている。恥ずかしさに裕美は思わず目をそらす。男が近づいて来るのが足音で分かる。
「奥さん。・・・身体検査をさせていただきます。」
「そ、そんな、・・・。」
裕美は恥ずかしさに頬がかあっと赤くなった。
男は当然の動作であるかのように、遠慮会釈なく事務的な表情で近づいてきた。
男の手が裕美の胸元に伸びてきた。透けるような薄手のブラウスである。隠せるような場所はどこにもなかった。が、男の手は執拗に胸の膨らみの下、そして縛られて自由にならない二の腕の脇の下をまさぐるように這い回っている。
それから、男の手は遂に裕美の下半身に回ってきた。
タイトなスカートの上を男の手が裕美の腰の膨らみをじっくり確認していく。裕美は目をつぶってじっと耐えた。
男の手が、裕美の身体の敏感な部分に触れる度に、裕美の心臓はドキンと高鳴る。
「立ちっぱなしで疲れたでしょう。いま、座らせてあげましょう。」
男は突然そう言うと、ダイニングキッチンから椅子を持ってきた。
(いいですから、)裕美がそう言おうとするよりも早く、男は裕美と柱の間に椅子を押し込んでいる。男に両肩を押されて、裕美はそこに座らざるを得なかった。
短いスカートが、タイトな為に余計にずりあがってしまう。慌てて両腿をぴったり閉じ合わせたが、裕美には下着が覗いてしまっていないか確かめる術もない。それほど、裕美のスカートは大きく腿を顕わにしてしまっている。
もう一人の男が寝室から戻ってきた。その男の目は裕美の股間に釘付けになっているのを裕美は感じた。おそらく、自分のパンティがスカートの奥に覗いてしまっているのだということが、裕美にも分かった。
男は両手を背中のほうに回していた。何かを隠しているかのようだった。
男は背後に隠したものをゆっくり裕美の眼前に出しながら言った。
「これは、奥さんの物に間違いないですね。」
それは、何と裕美が一番男たちの目に触れることを懼れていた裕美の下穿きだった。
「どうですか。これは貴方のものですか。」
裕美は恥ずかしさに顔を真っ赤にしながらも、首を振って頷いた。
男は裕美の目の前で、その下穿きをゆっくり裏返していった。
「な、何をなさるんです。・・・」
男は、その下着の股に当たる部分、うっすらと黄色く汚れた部分を明るみに晒し出した。裕美は身体をよじって、何とかその下着を取り返そうと思ったが、両手首に食い込む手錠の為にどうにもならなかった。
「この汚れは、貴方が付けたものですか。・・・どうですか。はっきり答えてください。貴方が汚したものですか。」
これは、裕美にとって耐え難い屈辱だった。ミニスカートの奥にパンティを覗かれているのとは比べものにならない辱めだった。
「どうして、そんなことをなさるのですか。それが、捜査とどんな関係があると言うのですか。」
裕美は涙ながらに訴えた。
「これは捜査に微妙に関わる大事な点なのです。正直にお答えになってください。これは貴方が、お穿きになっていた物ですね。」
裕美は恥ずかしさに目を伏せて頷いた。
二人の刑事はこそこそ耳打ちをして相談しあっていた。が、おもむろに切り出した。
「奥さん。誠に恐縮ですが、今、貴方がお穿きになっていらっしゃる下着も調べさせて頂かねばなりません。」
「な、何ですって。・・・」
裕美は思わず、両脚をぴったり閉じて男たちの目から逃れようとした。が、あまりに短く、しかもずり上がってしまっているミニスカートは両脚の付け根の白い三角の布切れをもはや隠してくれていない。
「そ、そんなこと。困ります。・・・」
「奥さん。本来ならばこれは専門の婦人警官の仕事になります。しかし、それだと本署に貴方を連行しなければなりませんし、今は時間がないのです。それに、我々にはそこまで履行する権利と義務を唄った捜査令状があります。」
男は毅然とした態度で言い放った。
男の手が伸びてきて、裕美の太腿に触れた。
「ああっ、待って。わ、私が自分で脱ぎます。」
「奥さん。それは出来ません。我々は証拠隠滅を防がねばならないのです。・・・失礼ですが、こちらで脱がせていただきます。どうか、お立ちになってください。」
裕美は仕方なく、男に命じられるまま椅子の前に立ち上がった。柱の後ろに両手を繋がれていて、椅子が邪魔なので、男たちに腰を突き出すような格好を強いられている。その腰の裏側に男の両手が忍び込んできた。
パンティはお尻のほうから、あっけなく剥かれるように脱がされてしまった。男は、裕美のパンティを膝の上まで下ろした。
「両脚を広げて立ってください。」
それは、パンティの裏側を見せるようにという命令であった。仕方なく、裕美は脚を少しずつ開いた。その部分はうっすらと湿り気を帯びているのが、男たちの目にもはっきり分かる。
「それでは、証拠写真を撮らせて貰います。」
どこから持ってきたのか、男の手には何時の間にかポラロイド写真機が握られていた。
「い、いや。・・・撮らないで。」
裕美は必死で叫んで、身を縮めた。
「これは、法廷での貴方の立場を明確にする為の証拠となるものです。捜査に協力しないと、貴方は確実に罪に問われることになります。それに法的な証拠物件ですから、公にされる心配はありませんから。」
法的、証拠物件、捜査、そう言った聞き慣れない言葉が、裕美に抵抗する力を失わせるのだった。
フラッシュが焚かれ、写真が何枚も写されていった。パンティが裕美の脚から抜き取られ、股に当たっていた部分が広げられて、大写しにされた。つぎに、その広げられた下穿きが裕美の顔の隣に広げられて、恥ずかしさに俯いている裕美の顔と一緒の写真まで撮られてしまった。
裕美のパンティは男がポケットから取り出したビニルの袋に丁寧に折り畳まれて仕舞われた。撮られた写真はテーブルに一枚一枚広げられた。裕美の目からもそれらの見るのも恥ずかしい写真が見てとれた。
「それでは、椅子に腰掛けてください。」
男が命じたが、裕美はそうする訳にはいかなかった。
ノーパンのままで椅子に腰掛ければ恥部が丸見えである。
しかし黙って立っていた裕美の肩を男の両手ががっしりと抑え込み、有無を言わさず裕美を椅子に腰掛けさせてしまった。
二人の視線が矢のように裕美の脚の付け根に集中しているのが痛いように感じられた。裕美は脚をぴったり閉じ合わせていたが、その部分が丸見えになっているのは間違いなかった。裕美が恥ずかしさに身を縮めているのを尻目に、男は何とその格好まで写真に収めようとカメラを構えた。
「待って下さい。どうして、こんなところを撮るんですか。・・・あ、貴方がたは本当に警察のかたなんですか。」
しかし、裕美のその問いには答えずに男はフラッシュを焚いて、裕美の辱められた格好を一枚、一枚、写真に撮っていく。
もう一人の男が、裕美の背後に回った。手にはロープが握られている。その端が裕美のくるぶしに巻き付けられた。ロープが柱の後ろを通ってもう一方の足首に巻き付けられると、思いっきりロープが絞り込まれた。
「ああっ、いや。・・・」
裕美は両脚いっぱいに力をこめて踏ん張ったが、男の強い力には勝てなかった。
裕美は無惨に、大きく剥きだしの股間を広げさせられた。
裕美が脚を大きく広げてしまったところで、男はロープを柱に固定した。さっきまで、黒い茂みと、一本の縦の割れ目だけが、見え隠れしていた裕美の恥部が、今度はクレバスのピンク色の襞まで丸見えになっている。
「貴方たち、警察の人じゃないのね。・・・わ、わたしを騙したのね。」
やっと気付いた裕美を小馬鹿にするように、男たちは薄笑いを浮かべていた。
「奥さんも、よっぽど間抜けなお人好しだね。今頃気付くとは。・・・」
「まさか、こんなに巧く行くとは、こっちも思わなかったよ。ふふふ。」
そう言って、裕美の髪の毛を乱暴に掴み引き寄せると、裕美の口の中に男の指を無理矢理突っ込んだ。
「あぐっ、・・・ううっ。」
裕美は口を閉じることも出来ず、声も立てられなかった。男は二本の指を喉の奥のほうにまで突き立て振り回した。
裕美の口の端からは唾液が垂れてきた。それが、顎から首筋に伝わるのを拭うことも出来ない。指先が裕美の唾液でたっぷり濡れそぼったところで、男はそれを引き抜いた。
「今度は下の口でくわえて貰うぜ。」
そう言うと、濡れた二本の指を裕美の股間に当てがった。たっぷり濡れた指は裕美の恥部の裂け目に難なく埋まった。裕美には全く抵抗することが出来なかった。
男の指が、裕美の女性自身の中でピチャピチャ音を立てて動き回った。二本の指は激しくピストン運動を繰り返した。指が少し上向きに曲げられて裕美のクリトリスの裏側を擦るように撫で上げると、激しい快感が裕美を襲った。
「ああっ、やめてっ。・・・お、おかしくなりそう。」
感じてきた裕美のよがり声に男の指はスピードを上げた。膀胱が刺激されて、裕美に次第に尿意が襲ってきた。
「や、やめてっ。も、洩れそう。・・・お、お願い。」
裕美の(洩れそう)という言葉に、男はにやっとした。
男の一人が、顎で合図すると、もう一人が後ろのキッチンに向かった。冷蔵庫を開けるとビールの瓶を取り出し、栓を抜いた。
裕美は股間を一人の男の指を埋め込まれたまま、もう一人の男の手でビールを瓶ごとくわえさせられた。
裕美の喉の奥に冷たいものが一気に流れ込んできた。男はしっかり裕美の髪を捕まえて離さないので、裕美はごくごくと飲み干さざるを得ない。
吐き出しそうになると、ちょっと休ませ、すぐに再びビールが口に注ぎこまれた。三度に分けて、一本のビールがあっと言う間に裕美に呑み込まされた。
裕美がふうふう息をついている後ろで、更に新しい瓶の栓が抜かれていた。
結局、二本と半分のビールを一気に飲まされた。尿意は嫌が応でも募った。
「お、お願い。・・・トイレに行かせて、・・・。」
裕美は憐れみを乞うように、男たちに小声で囁いた。
裕美が尿意に我慢出来なくなってきた処を見計らって、男はベランダに通じる窓を大きく開け放った。
外から、さあっと冷たい風が吹き込んできて、裕美を襲った。冷たい風に当てられて、裕美は身体をぶるっと震わせた。
男たちは椅子を持ってきて、裕美の真正面にどっかり座りこみ、裕美の我慢の限界が来るのを待っている。一方の男の手にはカメラがしっかりと構えられている。
「ああっ、ゆるして。・・・お願い、トイレでさせてっ。」
裕美は涙をこぼしながら許しを願ったが、全く無視された。
裕美は観念した。もう、我慢しきれる望みはないと悟った。
広げられた股間の括約筋が、ちょっと弛んでしまった途端に、堰を切ったように黄色いものがほとばしり出た。
始めは腿を伝って流れ落ちた小水も、最早止められないと悟った瞬間に勢いを増して、ちょうど、小便小僧が立ち小便をするように、裕美の割れ目から宙に弧を描いてほとばしり出た。
フラッシュが何回も焚かれたが、裕美にはどうすることも出来なかった。
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