美津子 1
「話って、何でえ」
川田が聞くと、銀子はポケットから一枚の写真をとり出した。
「京子のハンドバッグの底から出て来たんだよ」
それは、どこかの遊園地で写したものらしく、和服姿の京子と
女子高校生らしいセーラー服姿の少女が並び、幸福そうに笑って
いる。
「この制服は、夕霧女子高校のものさ。姉さんの京子が急病か何か
になったといって、あたいが学校へ、この娘を迎えに行く。校門の
ところには森田組の兄さん達が車で待機している。こんな調子で、
案外うまくいくと思うんだよ」
部屋の中央に立てかけられた一本の角材に、立縛りにされていた
可憐なセーラー服姿の美津子は、田代や森田達が入って来ると一瞬
ギクッと体を震わせたが、すぐに必死になって哀願し始めた。
「お願いです。縄を解いてください。ここから出してください」
可憐なセーラー服姿の美津子は、田代や森田達が入って来ると一瞬
ギクッと体を震わせたが、すぐに必死になって哀願し始めた。
「お願いです。縄を解いてください。ここから出してください」
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FOOTER
葉桜団の歯牙は京子の妹、女子高生の美津子にも及んでいた。
騙されて葉桜団のアジトに連れて来られた美津子にも・・・。
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