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地に堕ちた女帝王 屋上への呼出し
そして再び夜の工場へ紗姫は呼び出されたのだった。今度も工場に一番ひと気が無くなる夜の11時だった。体育館ではなく、今度はいつも行く喫煙室がある資材部別館の建物だった。しかし呼び出されたのは喫煙室ではなかった。
資材部別館には外階段が付いていた。非常時の避難路として設けられたものらしかった。4階建てのその建物の最上階まで外階段で上がると、そこから屋上へむかっては、鉄製の小さな梯子段がコンクリートの壁に埋め込まれている。屋上にある給水塔などのメンテナンスの為に業者などが昇る為のものだ。梯子を伝って屋上に昇るように指示されていたのだ。
<妄想小説 地に堕ちた女帝王より>
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