エッセイ
高倉美樹 美女縄化粧 視聴感想
高倉美樹主演の団鬼六シリーズとしては、デビュー作である「美女縄地獄」に続く二作目。私自身にとっても、高倉美貴主演の団鬼六物として鑑賞したのは美女縄地獄、修道女縄地獄に続いて三作品目ということになる。
毎回、観る度に抜けはするのだが、作品全体を通してとなると印象が少し薄い。団鬼六らしさを随所に散りばめて、ひとつひとつのシーンはそれなりにいい感じなのだが、全体ストーリとなると何を訴えたかったのかが今一つはっきりしない。まあ、団鬼六作品にそういうものを求める必要はないのかもしれないのだが。
個別のシーンをひとつひとつ取ってみても、どこが一番良かったかと思い返してもこれはというのは浮かんでこない。短いテニススコートから覗いてみえるパンチラシーンも、失禁を余儀なくされるシーンも、剃毛で辱められるシーンも、高倉特有の恥ずかしさに堪え、嫌がる表情も迫真にせまってそそられるのだが、ここが一番というまでは行っていない。
嗜虐の為に差し出される若い娘が実は自分の娘だったと知ることになる際の父親の驚きと絶望（？）のシーンがあっけなく終わってしまうが為に、このストーリー全体が何を言おうとしていたのかピンボケになっている一番の理由なのではないかと思われる。
二回目に観返してみた際に、抜けるかどうかの自信が今一つ持てない作品になっている。
top頁へ戻る